2023/11/14〜2023/11/20

2023/11/14(火)
仕事。帰りの電車で『眼がスク』。毎日、前日の電車で読んだところの文脈をおさらいするところから始めるので少しずつしか読み進められない。たいてい何となく理解が進んで面白くなってきたタイミングで最寄駅に着いてしまう。また次の日、おさらいから始めることになる。やっと3章に入った。知覚と情動と運動。

 

2023/11/15(水)
寝る前、筋トレ。『「誰でもよいあなた」へ-投壜通信』(伊藤潤一郎)を読んでいる。特定の二人称と三人称の間にある「不定の二人称」について。客観的な日記を書きたいと思っているけれど、実はそれはまったく逆で、ほんとうは主観に全振りしなければいけないということなのではないかと思った。私が何を見たか、ということ。

 

2023/11/16(木)
食べても食べてもお腹が空く時期。新しく購入したプロテインが届いた。今度はリッチチョコ味。これまで飲んでいた抹茶ラテ味はどちらかというと青汁ラテ味だった。

 

2023/11/17(金)
先週末に作ったミートソースをそろそろ食べてしまわなければいけない。ペンネを茹でてミートソースと溶けるチーズを混ぜて食べる。面倒なので混ぜたボウルのまま食べた。スパゲティよりペンネの方が好きだと思うのは食べ応えがあるからだと思う。

 

2023/11/18(土)
夕食後、近所のワインバーにデザート食べに行って3杯くらい飲んで結局閉店まで店にいた。途中、バイトを上がったSちゃんがそのままカウンターで飲み始めたので隣でいろいろお喋りする。若さって眩しいなと思う。そのままの流れで閉店後、お店のJさんとSちゃんとで近所の別の店に飲みに行くことになった。唐突な深夜の女子会ってこんなに楽しかったっけと思う。いつもよくお店に来てくれるから、とJさんがご馳走してくれた。平民金子の金言、「金は言葉」を思い出した。

 

2023/11/19(日)
2時くらいに散会して家に帰った。布団に入ってもなぜかうまく寝付けず、6時くらいまで寝返りを繰り返すだけだった。喋った言葉が頭の中でいつまでもスパークしている。会話を反芻しない、続きの会話を勝手に想像しない、というのは岸政彦の『にがにが日記』の中で特に印象的だった言葉だ。

 

2023/11/20(月)
次の休みで「30分チキン」を焼いてみようと寝る前に唐突に思いついてやり方を調べた。全粒粉のクッキーも焼こうと思っている。

 

2023/11/07〜2023/11/13

2023/11/07(火)
違う考え方や価値観を持つ人がいて、自分とは違うロジックで行動するということも頭ではわかっているつもり。けれども理解不能な行いがやっぱりどうしても理解できない。わかり合えないことをわかりあうことがこんなにも難しい。

 

2023/11/08(水)
簡単なことで精神的にぼろぼろ崩れていくのがわかった。帰りの電車で本を読もうとしても文字が頭に入ってこない。ストレスが高まると食に逃げる。コンビニで明らかにハイカロリーな弁当を買って帰って食べて寝た。何の味も覚えていない。

 

2023/11/09(木)
一晩寝るとややマシ。本当に取るに足らないことでこんなに崩れるのかと思うと怖くなる。出勤。駅の向かいのホームに掲示されたポスターに「恥について考える週間」と書いてあるのが見えて、えらい尖った週間やなと思ってよく見たら「税について考える週間」だった。

 

2023/11/10(金)
自分に流れている時間と相手に流れている時間は違うのだということが最近になってやっと分かってきた。分かってきたというか振り返ればあれは時間の流れ方が違うから起こったことなのか、と腑に落ちるようになった。本当はその場面のその時に分かっているべきなのにいつもすっかり抜け落ちている。

 

2023/11/11(土)
夜勤明け。紅葉を見に行く観光客ですし詰めの電車で退勤。ほとんど丸一日振りの睡眠なのに3時間ほどて目が覚めてしまう。ドングリにワインを買いに行ったら立派なブラウンマッシュルームがあったので、夕飯はミートソースを作ってグラタンにした。ホワイトソースは面倒で作らなかった。

 

2023/11/12(日)
夕方、Kさんと久しぶりに会っておしゃべり。奇妙な関係性の友達。最近読んだ本などについて喋っているはずが思いもよらないところへ着地している。表現の世界に生きる人が何をどう見ているのか。ついつい自分の凡庸さに卑屈になってしまいそうになる。自分の言葉で話す人は率直で気持ちがいい。対して私はどこからの引用とか、とにかく借り物の言葉を必死で寄せ集めて喋っていてとてもダサかった。それにしても楽しい稀有な時間だった。

 

2023/11/13(月)
休み。朝から冷たい雨が降っている。昨日誠光社と丸善をハシゴして3冊本を買った。丸善地下二階の人文系の書架に「ポスト構造主義」の棚があること、そこにエリック・ホッファーの『波止場日記』が陳列されていることを知った。それにしてもひとが食べてるものがおいしそうに見えるように、ひとが読んでいる本がおもしろそうに思えてくる。欲しい本が尽きない。

2023/10/31〜2023/11/06

2023/10/31(火)
おとついくらいから左眼瞼のピクつきが続いていて鬱陶しい。顕微鏡を覗くたびにその変則的な筋肉の動きばかりに気が持っていかれて集中できない。レンズの向こうに目を凝らせば凝らすほど気になってしまう。疲労。夕飯にほうれん草まるまる一束使って鍋を作って食べたら食後すぐにお腹がギュルギュル言い出して不穏な予感しかなかった。

 

2023/11/01(水)
案の定朝からお腹が不穏。昼から立派な腹痛といった具合で、早く帰って寝たくなったが夕方にはいつのまにか痛みが治っていた。

 

2023/11/02(木)
忙しい日。週をまたぐ前に終わらせておきたかった仕事が幾つかあったが手をつける暇もなかった。帰りの電車で『ドゥルーズ』、読み終わる。
"マジョリティのなかにもマイノリティはあり、マイノリティのなかにもマジョリティはある。中心にいようが自分はつねに周辺におかれており、正常でありながら自分はつねに逸脱している。それ自身を連結させること。"

 

2023/11/03(金・祝)
昼下がり、久しぶりに御所をぶらぶら散歩して陽の光を浴びたらとても気持ち良かった。11月とは思えない陽気の中にも冬を前にしたさみしさの片鱗を少なからず感じる。夕方、国際会館へコーネリアスのライブを観に行く。いつかの学会発表ぶりの国際会館。どっしりした建築が遠くから見てもオーラを放っている。ライブ自体はめちゃくちゃお金かかってるなという印象。映像と照明演出が豪華だった。あらきゆうこさんのドラムがどっしり重くて良かった。帰って近所のワインバーへ。21時を過ぎると他の客が誰もいなくなってしまい、お店のJさんとバイトの男の子と3人でぺちゃくちゃお喋り。大学院生だというバイトの男の子の飄々とした佇まいを見ていると、不思議とこちらの肩の力が抜けていくような感じがしてとても良い夜だった。

 

2023/11/04(土)
初対面の人と話すことが多くなって、そういう時に割と簡単に"社交スイッチ"が入るようになってきた。単に慣れたということかも。前々からJさんから話を聞いていた人とやっと邂逅。しかし「邂逅」って口に出す言葉じゃないな、と口にしてから思った。書き言葉。

 

2023/11/05(日)
金土と外に出て人とたくさん話して疲れたので今日こそはひとりでいないと自分を保てないような気がした。一日中ぼんやりと過ごした。近所の焼き菓子屋のマロンパイがこの秋食べたもので一番好き。高野川のお気に入り読書スポットで1時間ほど本を読んだ。『にがにが日記』(岸政彦)。

 

2023/11/06(月)
朝、玄関を出たら鮮烈な朝焼け。6:20。思わず写真を撮る。忙しく働き、帰宅。今日から電車で『眼がスクリーンになるとき』(福尾匠)を読み始めた。これも目が滑ったら訳がわからなくなる本なのでゆっくり読む。

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2023/10/24〜2023/10/30

2023/10/24(火)
最近睡眠時間が足りていなかったせいか、帰宅してから疲れて何もする気が起きず、アーモンドチョコレートをボリボリ食べてそのまま寝た。

 

2023/10/25(水)
なぜこんなにも気持ちよく働けないんだろうと思う。むしゃくしゃした気持ちで家に帰ってきて、その気持ちを立て直すのに時間と気力を使ってしまい、その分食事や家事が疎かになってそのままなし崩しのように次の日が来てまた仕事に向かう。気持ちよく働いて気持ちよく退勤したい。要因が複合的すぎてどうすればいいのか分からない。

 

2023/10/26(木)
仕事。イレギュラーな日で一日中喋り続けて心底疲れる。帰りの電車で『ドゥルーズ 解けない問いを生きる』(檜垣立哉)を開く。先日の長野旅行中にもちまちま読んでいたが、少しでも気が逸れて目が滑るとあっという間に何を読んでいるか分からなくなってしまう。慎重に読み進める必要がある。
"生成の中に入り込むこととは、いつも予見不可能な新しさとの出会いにさらされることでもあるからだ。"

 

2023/10/27(金)
職場で聞こえてくるホモソーシャル的な会話がしんどい。ニヤニヤした面した男同士の間でのみ交わされるやり取りのグロテスクさ。今日も電車で『ドゥルーズ』。
"正しい問いの解き方はない。本当の〈私〉も、モデルとなる理想の葉もない。そんなものはどこにもない。〈私〉であることそのものが、きまりきった分類からいつも逸れていくからだ。"
"個体とは、揺らぎでしかありえず、不純でしかありえず、偏ったものでしかありえず、幾分かは奇形的なものでしかありえない。"
長野土産のワインをやっと開けた。レヴァンヴィヴァンのスチューベン。圧倒的ジューシーさ。葡萄の皮の野生的な味がほんのりする。

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2023/10/28(土)
何度でも同じ過ちを繰り返す。もう自分の意思とかそういうの関係ないみたいだ。

 

2023/10/29(日)
朝から体調が良くない。たぶん二日酔いと睡眠不足。北加賀屋のブックフェスに行こうと思っていたが、調べたら自宅から会場まで1時間半かかることが知れて行く気が失せてしまった。代わりに左京ワンダーを覗きに行こうかと思ったが、おそらくこの体調とメンタルで人の多いところにいっても何もいいことが起きないと思った。夕方何とか支度して近所の焼き菓子屋でマロンパイを買って帰って食べた。ほとんど一日中家にいた。

 

2023/10/30(月)
仕事。人が少なくて忙しい。働き、帰宅。野菜が高くて、夏の時のように山盛りのサラダを食べていれば済むようなダイエットが出来なくなってきた。冬場に食事で痩せようと思ったら一体何を食べたらよいのだろう。

 

2023/10/17〜2023/10/23

2023/10/17(火)
夜勤明けのその足でロームシアターに撤収に向かう。夜勤明けの疲れ切った眼と脳に朝の疏水がまぶしく反射する。舞台裏の通路を通らせてもらうと照明器具がずらりと並んでいてかっこよかった。高校生の頃は音響や照明の技術職に憧れていたことをふいに思い出したりした。あれからずいぶん遠いところに来てしまった。

 

2023/10/18(水)
働き、帰りの電車で『中動態』。「放下」という単語が出てきた。思考の最も重要な活動は回想である、と述べられるのを読むと、昔のあれこれを思い出して落ち込んだり浮かれたりする行為は案外健全なのではないかと思えてくる。寝る前筋トレ。ダイエット1ヶ月くらいサボってたら見事にリバウンドした。継続するところからまた始めなおす。

 

2023/10/19(木)
午前中、急にめまいに襲われて顕微鏡を覗く目がぐるぐるするので困った。地上で船酔い状態。こういう原因不明な体調不良が年々増えてきた。

 

2023/10/20(金)
今日こそ長野で買ったシードルを開けるぞ、と朝から意気込んでいた。何とペアリングするかを仕事中もずっと考えていて、やはり中華、何か味の濃い中華を辛口のシードルと合わせるのは良いんじゃないか、と思って、そうなったらエビチリだなと結論が出た。NHKきょうの料理土井善晴のレシピで作った。最初にえびの風味をしっかり油に移すのが肝要ぽい。シードル、アルコール度数が低いのと飲み口の軽さでスイスイ飲んでしまう。酔っ払った。

 

2023/10/21(土)
朝から神戸。用事を済ませて元町にある本屋に初めて行った。決して広くはない店内の棚をじっくり眺めていると、あ〜わかるわかる、うんうん、そうだよね、という気持ちが不思議と溢れて、小さく笑いながら頷いていた。書棚を通して、この棚をつくったお店の人と会話しているような気持ちになる。寺尾紗穂『天使日記』を購入。ショップカードがかわいい。その後いつものコース(元町サトナカでマイルド並、ビヨンドコーヒー覗いてお喋り&豆購入)にプラスして、坂を登ってサマーシュへ。神戸はうまいパン屋が至る所にあって素晴らしい街だと思う。

 

2023/10/22(日)
夕方になって、近所のカフェで読書。『中動態』もいよいよ終盤。8章に入ってからなんとなくエモーショナルな読みごたえがある。スピノザアレントもちゃんと読みたくなってくる。

 

2023/10/23(月)
昨日実家から大量の野菜と果物が届いたので夕飯にありがたく使う。近所のスーパーと比べると野菜の値段が全く違う。いちいちすべての袋に生産者の名前が書かれている。種無しの硬い柿も入っていた。そのまま食べてもいいが、何か料理に使えないかずっと考えている。

 

2023/10/10〜2023/10/16

2023/10/10(火)
仕事休み。今日から(というか土曜から)遅めの夏休み。といっても何の予定もないし、三連休でだいぶ出歩いたせいかうっすら体調が芳しくないので大人しくしておく。休日なのに珍しくノー飲酒。明日からの旅行の荷造りをして寝た。

 

2023/10/11(水)
朝からロームシアターへ。12日から始まる展示のために自宅の本を大量に持っていく。ロームの担当者の方と少し話す。一般の応募は少なくて告知不足だったとのこと。京都は本屋もいっぱいあるし本を読む人も多そうなのに勿体無いなと思う。設営を終え、その足で長野へ。毎年遅めの夏休みで地方都市一人旅を実行していて、社会人1年目札幌函館(2・3年目はコロナで断念)、4年目金沢、そして今年は長野・松本となった。何故かどこも冬が寒いところばかり。長野駅前が思っていた以上にこじんまりとしていて、こんなもんかと思う。ホテルに荷物を置いて1軒目は長野名物を置いてる居酒屋で軽く飲み(馬刺しを食べた)、2軒目でナチュラルワインの飲める店を見つけたのでふらっと入った。観光で京都から来ていることを話し、せっかく長野に来たならと、ドメーヌ長谷のロゼとオレンジを飲ませてもらう。めちゃくちゃうまい。ドメーヌ長谷のワインは市場にはあまり出回らないがもしかしたら売ってくれるかも、と地元の酒屋を教えてもらう。こういうやり取りが起こるのが一人旅の醍醐味だなとうれしい気持ちでホテルに帰って寝た。

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2023/10/12(木)
昨日の移動の疲れが取れない。が、せっかくの旅行なので早く起きて善光寺へ。早い時間なので人が少なくて良かった。チケットを買って胎内巡りをしてみたが、本当に真っ暗で狭い迷路みたいな空間に若干パニックになりかける。そのまま長野県美で展示を見て、平野珈琲で休憩。売ってる豆の種類の多さに驚く。コスタリカのイエローハニーを買った。帰って飲むのが楽しみ。平野珈琲、とても良い場所だった。長野駅前でそばを食べて松本へ移動。松本で行こうと目を付けていたお店にことごとくふられて適当な店で飲む。京都の物価感覚で注文すると1.5倍くらいの量の料理が出てくるので慌てた。京都は本当に全てが高いのだなと実感。時間を持て余したので少し歩いてご当地スーパーのツルヤへ。ツルヤが本当に良かった。もっと時間をかけて買い物すれば良かったと後悔するくらい素晴らしいスーパー。オリジナル商品の品数と品質に圧倒される。持って帰れるようにドライフルーツや酒のつまみになりそうなもの、ジャムなどを購入。もっともっといろんな商品を買いたかったが泣く泣くホテルに帰った。ツルヤ、京都にもできて欲しい。

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2023/10/13(金)
連日酒を飲んでいるのと慣れないベッドでうまく眠れないのとで疲れのピーク。やっと外に出ると快晴。サパンジというパン屋でパンを買って松本城のベンチで朝ご飯。サパンジのデニッシュが美味しくてひとり感動する。50代くらいの女性4人組が松本城をバックにキャラキャラと笑いながら写真を撮っている。あんな風に歳を重ねても学生の友達4人組みたいな旅行ができる関係っていいなと思う。まつもと市民芸術館松本市美術館を巡る。公共建築が豊かで羨ましい。松本市美の草間彌生の展示と常設の田村一男の雪山の絵が良かった。キャプションに載ってた田村本人の文章が忘れられない。"自然を見るということは、人生を見るというのと同じだと思います。生活がグラグラしていては、山は見えないと思います。"
アルプスごはんで定食を食べ、栞日で珈琲とドーナツ。どちらの店も京都の店や人と繋がりがあっておもしろいなと思う。栞日で売ってる本の並びが最高だった。お土産を買って、名古屋経由で実家に帰省。夕飯に大量の(べちゃべちゃの)天ぷらが用意されていてあまりにも実家すぎる風景だった。美味しくばくばく食べて早めに就寝。


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2023/10/14(土)
実家。朝から私以外の家族は皆、甥っ子の幼稚園の運動会の参観に出かけていった。ひとり家に残ったので昼食の準備を命じられたのでミートソースを作る。1人分でない、鍋いっぱいの料理を作るのはいつぶりだろうか。甥っ子向けの甘めの味付けにした。美味しくできたと思うが家族の反応は特に無い、でも無いのが妥当だよな、毎日同じ人間が同じテーブルで食事をするとそうなるよな、と思って新鮮だった。昼から地元で開催されてる現代美術の展示とライブイベントを見て回る。地元の中途半端な田舎加減が嫌で地元を出たのに、到底地元では見かけないようなお洒落で感度の高そうな人達が集まっているのを見ると何とも言えない気持ちになる。森道市場が盛況になるにつれ強くなっていくあの感情に似ている。この辺りはちゃんと言語化する必要があるなと思った。展示の方は、大和田俊さんの炭酸水の実物に謎の感動を得る。遠い青森の石灰岩
いろいろ見て回ったら疲れて、疲れるととたんに、ひとりになりたい、自分の家に帰りたい、となったので夜の新幹線で京都に帰った。誰かと暮らすのはもうむつかしいかもしれない。

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2023/10/15(日)
昨日の夜自宅に帰ってまず思ったのはなんて殺風景なんだということだった。物がない、片付いているとも言えるが生活感があんまり無い家だなと感じてしまった。モデルハウスみたい、と他人から言われたことを思い出した。あれは良くない方の意味だったんだろう。

 

2023/10/16(月)
長い夏休みが終わってしまった。悲嘆に暮れる。夜勤入りなので少しでも寝てから出勤したかったが午前中はやはりほとんど眠れなかった。

2023/10/03〜2023/10/09

2023/10/03(火)
このところ朝晩の気温の下がり方が著しい。いつもこの季節になると必ず思い出す自分の日記がある。2019年10月9日の日記。以下転載。
" 薄暮に沈む山々の稜線を眺めると、胸が苦しくなる。対向車線の車のヘッドライトがやけに眩しくて思わず顔を背けてしまう。何も悪いことはしていない。それなのに、過ぎ去ってゆく季節に負い目を感じるのはなぜだろう。"

 

2023/10/04(水)
まだ水曜日か、と思う。帰りの電車で『動きすぎてはいけない』。なんとか第3章まで辿り着いたが何が何だか分からなくなってきた。とにかく読み進むしかない。時折おっ、と思うようなフレーズや言い回しが出てきたらドッグイヤーをつけるが、もはや詩を読むように読んでいる節がある。家に帰って、長文のLINEに長文の返事を書き、事務的なメールに返信し、その他諸々当たり障りのない返事を返し、日記を2日分書いたら疲れてしまった。

 

2023/10/05(木)
帰りの電車で『中動態』。バンヴェニストによれば「存在する」や「生きる」という動詞は能動態に分類される(主体の外で完結する語)らしい。
"「在る(存在する)」は、インド=ヨーロッパ語では、「行く」や「流れる」と同様、主体の関与が必要とはされない過程なのである」"
寒くて寂しくて心がちぎれそう、と思いながら夜の道を帰った。

 

2023/10/06(金)
コンビニで久しぶりにホットスナックを買って食べた。背徳の味。

 

2023/10/07(土)
外でライブを観た。外に行くのは初めてで、どこからかいい匂いがして照明がミニマルでかっこよく、噂に違わぬ空間だった。Miki Yuiが素晴らしかった。身体の輪郭が曖昧になって、耳と大脳だけがその形を保って残り続けるような夜。ピッチの微妙なズレが重なり合うことで生まれるうなり、そう言えば音って波だったな、オシロスコープのサイン波の緑の光を思い出していた。

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2023/10/08(日)
天気が良くない。気圧で押し潰されそう。いくらか気持ちが滅入る、暗く悲しい気持ちで起きる。梶谷いこさんの当用雑記が更新されてうれしい。この部分を読んで、本当にそう、いまにも涙がこぼれそう、といった状況になって慌てた。いつまで親の影を意識しなきゃいけないんだろうと思う。でも、最近になってやっとそこから抜け出す糸口のようなものの断片が掴めてきたような気がする。まだ、気がするだけ。

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2023/10/09(月・祝)
水筒にあったかいお茶を入れて最近のお気に入りの読書スポット(川)で本を読む。「流れる」ということが眼前で常に起こり続けている状態の気持ち良さ。昨日の雨で水量がやや多い。目の前を鷺が狩りをしながら悠然と横切っていく。
夕方、磔磔で片想いのライブを観た。初めての磔磔、初めての片想い。僕が泣いてる理由なんてわからないだろうと歌う、2023年の僕たちは泣いたり笑ったりたくましく生きているよと歌う。